〜色々なタイプの睡眠障害について〜


6.ナルコレプシーについて
 昼間なのに睡魔が発作的に襲い小一時間眠るとすっきりする病気があります。これをナルコレプシーと言います。 ナルコレプシーは、笑うと足の力が急に脱力して倒れる発作を伴います。夜には眠ろうとすると金縛り状態になり幻覚を見ます。 夜間はやはり不眠なのですが、特にこうした睡眠障害を過眠症といいます。1万人に2-3人の頻度で出現します。

7.アルコール依存性不眠症、興奮剤依存性不眠症について
 アルコールには入眠効果がありますが、アルコール分が眠っている間に身体から抜けた途端に、本来以上に途中覚醒が多くなり、眠らせなくする作用もあります。

 眠れないために、慢性に酒を呑むと、「始めは1合」でよかっのたのが、何年か経つうちに「2合飲まないと眠れなくなり」、また、酔いも少ないため余計に飲んで眠る習慣がついてきます。これがアルコール依存症で、「飲まなければ眠れない」体質に変わってしまいます。本当は、お酒では眠れないし、長い目で考えると逆効果だとさえ言えます。

 また、カフェインも1日摂取量を300mg(コーヒー3杯/日)以下に抑えないとイライラや不眠症の原因となります。その他の興奮作用のある 薬も勿論、不眠症を引き起こします。



8.夜尿症・ねぼけ寝言・歯軋り悪夢症について
 レム睡眠中(熟睡中)には、活発な脳の活動が手足の神経にあまり影響しない仕組みになっています。この仕組みが外れると寝言、夜驚症、夢遊病などになります。

 よくオネショは夢を見ているときに起きると思われがちですが、実際に睡眠検査をしてみると、多くは深い眠りから浅い眠りに変わる頃が危ないようです。オネショは、ねぼけや寝言と同じような睡眠行動異常のひとつですから、脳の調節機能が発達し時期がくれば治ります。それまでは決して叱らず、温かく子供を見守ってあげましょう。

9.薬剤の服用あるいは薬物中断による不眠について
 降圧剤プロプラノロール、甲状腺剤、エフェドリン、メチルフェニデ−ト、カフェインなどの刺激剤などは脳の神経を興奮させ不眠にさせます。ステロイド、ACTH、パーキンソン剤(L-ドーパ、アキネトン、アーテン)、抗うつ剤などはレム睡眠を抑制する作用があります。 またホリゾン系睡眠導入剤、向精神薬、抗うつ剤などの治療薬を急に中断すると一時的に不眠になることもありますので1-2週間かけて徐々に減量することが大切です。



a.色々な身体疾患、精神疾患による二次的な不眠症について
・消化器疾患は、十二指腸潰瘍の早朝疼痛、逆流性食道炎による胸痛が原因で途中覚醒するため不眠症になります。
・心臓疾患は、夜間狭心症がレム期に多く出現します。
・夜間喘息、夜間無呼吸発作、慢性閉塞性肺疾患、その他肺疾患があると夜間の呼吸困難のためしばしば眠りが中断します。
・甲状腺機能亢進症になると、なかなか眠られず頻回に寝返りを打つので睡眠時間は短縮してしまいますが、深い睡眠は増加します。
 逆に、
・甲状腺機能低下症になると深い睡眠は減少し、浅い睡眠がだらだらと続きます。
・糖尿病や悪性貧血、白血病、溶血性貧血、再生不良性貧血などの血液疾患があると不眠になります。
・肝硬変、慢性透析患者、腎不全ではアンモニアの増加などが不眠の原因となります。
・高血圧、脳動脈硬化症、脳梗塞後遺症、脳出血にもよく不眠が伴います。
・周産期や更年期障害でもプロゲステロンの上昇のために不眠となります。
・偏頭痛の夜間発作、パーキンソン病、アルツハイマー型痴呆、手術後の疼痛、発熱、体温調整、内分泌調整、環境条件が不調になるとよく不眠になります。
・皮膚疾患ではかゆみもかなり不眠にさせます。
・神経症、うつ病、精神分裂病などの精神疾患による不眠もよくあります。

 加令により不眠は中途覚醒、睡眠相の前進、深い睡眠の減少などが特徴です。



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